帰ってきた小さな命

沖縄フォトウェディング(希望ヶ丘ビーチ)

村上佑
村上佑

photo studio ouchiのブログをご覧いただきまして、ありがとうございます。 カメラマンの村上佑です。今回のブログは沖縄フォトウェディングでphoto studio ouchiをご利用いただいたお客様との思い出深いお話です。ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。

2022年の沖縄フォトウェディング

まずは2022年12月31日に撮影させていただいたおふたりの沖縄フォトウェディングのこと。

おふたりの沖縄フォトウェディング撮影プランは沖縄フォトウェディングMプランにチャペルレンタル・サンセットをオプション追加した撮影プランで、結婚式の予定はないけど結婚式のような雰囲気を形に残すことができるフォトウェディングをご希望の方におすすめです。

スタジオでヘアメイクをし、ウェディングドレスとタキシード姿に着替え、沖縄フォトウェディング最初の撮影地へ出発!まずは沖縄本島の中でも特段綺麗な海が広がる今帰仁村にある珊瑚の教会で挙式風撮影からスタートです。

沖縄フォトウェディング(チャペル)

指輪交換やウェディングキス、結婚証明書にサインなど本番さながらの進行を撮影しました。やはりチャペルでの撮影は厳かな雰囲気と緊張感がありますが、お茶目な新郎Yさんは新婦Aさんの手の甲にもウェディングキスをしたりして和ませてくれたことを今でも鮮明に覚えています。

沖縄フォトウェディング(チャペル)

その後は、沖縄県恩納村まで南下して希望ヶ丘ビーチでビーチロケを開始。決して良い天気とは言えないコンディション。しかし曇り空でも美しい色を出してくれる希望ヶ丘ビーチを見て、おふたりは喜んでいただき素敵な笑顔を見せてくれました。

沖縄フォトウェディング(希望ヶ丘ビーチ)

ここでもお茶目なYさんは落ちているサンゴを手に取ってAさんに見せてあげたりしてくれました。きっとAさんが緊張しないように場を和ませてあげていたのでしょう。

沖縄フォトウェディング(希望ヶ丘ビーチ)

その優しさに素直に甘えるAさんも自然と素敵な笑顔になり、こちらまで自然と笑顔になってしまいます。

沖縄フォトウェディング(希望ヶ丘ビーチ)

そんな優しくて暖かな雰囲気のおふたりとの沖縄フォトウェディング。私たちもおふたりと一緒になって沖縄でのフォトウェディングを楽しんでしまうはずですね。

沖縄フォトウェディング(サンセット)

そして日没を目前に読谷村の最西端の崖に移動し、サンセットでのウェディングフォトを撮影。残念ながら太陽は雲に覆われてしまいましたが空はオレンジ色に染まり、おふたりのフォトウェディングのサンセットシーンを素敵に演出してくれました。

今回の沖縄フォトウェディングプランの費用に関しては、以下の参考ページをご覧ください。沖縄フォトウェディングをご検討中の方の参考にしていただければ幸いです。

最後のリクエストカット

楽しかった沖縄フォトウェディングは、あっという間に終了間近。沖縄フォトウェディングをご利用いただいたお客様は必ず「あっという間だったねぇ〜」とおっしゃっていただきます。綺麗な沖縄の自然を見るだけでも楽しいから、ウェディングドレスやタキシードでのフォトウェディングは尚のこと!私たちも全く同感です。

最後に確認の意味も込めて「撮り残したカットなどはございませんか?」と尋ねると、Yさんがタキシードのポッケから1枚の写真を取り出しました。

沖縄フォトウェディング(サンセット)

「この子と一緒に撮ってもらっていいですか?」

一瞬、頭の整理が追いつかなかったのですが、話を伺うとおふたりにはお子様がいらっしゃり、出産時の死産を経験されたよことを知りました。とてつもなく辛い経験をされてきたおふたりのお気持ちを想像すると心がえぐられるような痛みを感じました。

言葉にならないほどの辛い経験をされたおふたりは、今日一日をとっても幸せそうに過ごしていただきました。きっと今回の沖縄フォトウェディングはお二人にとって過去の辛い出来事を改行する一つのエンターキーだったのではないでしょうか?

沖縄フォトウェディング(サンセット)

僕はそんなおふたりから家族の強い愛を感じ、落ち込んではだめだ!と自分の胸を叩き、写真を撮ることに集中しました。それでもカメラを握っていた手の力が抜け目頭が熱くなりながら撮影したことを今でも鮮明に覚えています。

沖縄フォトウェディング(サンセット)

夕日を眺めながら、おふたりは何を話していたのでしょうか?

きっと写真のお子様を見つめ、家族の愛を噛み締めていたのではないでしょうか。明るいおふたりのお人柄のおかげもあり、沖縄フォトウェディングの全工程を無事終えることができました。

おふたりを見送った後、スタジオで片付けをする私と店長の遥子さん。お子様の死産を乗り越え、悲しみを沈めて幸せをいっぱいに膨らました沖縄でのフォトウェディング。おふたりの強さや絆、そして家族の愛はとても大きく強いはずだと語り合いました。

これからのおふたりに大きな幸せがやってきますようにと願うことしかできず、帰路についたのでした。

嬉しい家族写真のご依頼

それから2年経った2024年4月、おふたりが沖縄にいらっしゃるとのことで家族写真のご依頼をいただきました。それだけでとっても嬉しかったのですが、それ以上に嬉しいご報告付き!!

双子の赤ちゃん

なんとおふたりの元に新しい命が誕生し、そのお子様も一緒に沖縄にお越しいただけるとのご連絡!しかも、、、双子の赤ちゃん!

笑顔の赤ちゃん

この瞬間に駆け巡ったのは、2022年に沖縄フォトウェディングでの最後のリクエストカット。もう死産でおふたりのもとを旅だった赤ちゃんが双子の赤ちゃんとして戻ってきてくれた!!そう考えずにはいられません。僕も目を瞑って天を仰ぐほど嬉しかったです。

実はおふたりが沖縄にお越しいただける日に僕の県外出張が決まっていたのですが、予定を変更して沖縄へ戻れるように手配に成功!しかし、台湾で発生した地震による津波警報でまさかのフライト欠航。。。僕はまた逆の意味で目を瞑って天を仰いだのでした。

集合写真

家族写真当日、おふたりと双子の赤ちゃんにお会いできなかったことがとても残念ですが家族写真当日、信頼できる店長の遥子さんとカメラマンの榎本さんに託しました。可愛い可愛い双子の赤ちゃんと幸せそう。。。

赤ちゃん

長男くんの写真も一緒に撮影しました。双子の赤ちゃんが物心ついた時には、星になったお兄ちゃん!って心を通わせる3兄妹になるんだろうなぁ。そうなってくれると自分ごとのように嬉しく感じ、この写真を見るだけでグッとくるものがありますね。

沖縄のビーチで家族写真

最後は沖縄の綺麗なビーチでも家族写真を撮りました。2年前の時よりもさらに良い笑顔のおふたりにまた目がうるうるしちゃいます。

突然の来客&再会

その翌日、僕はまた別のお客様の沖縄フォトウェディングの出発準備をしていました。すると玄関の方から「こんにちは〜」と声がして、向かった先にはニコニコ笑顔の旦那様がいらっしゃるではありませんか!!

集合写真

「近くのドラッグストアにきたついでに寄りましたぁ〜」なんておっしゃってましたけど、お茶目で優しい旦那様だからこそ、それは僕に気を遣わせないための言葉。フライトが欠航し、会えなかった僕のためにスタジオに会いにきてくれたのでしょうか。

もちろん奥様と双子の赤ちゃんも一緒です。

双子の赤ちゃんを抱っこさせてもらうと言葉にならない思いが溢れ、幸せそうなおふたりを見ていると本当に本当に嬉しくて泣きそうになりました。

赤ちゃんを抱く代表

旦那様が「死産した長男と顔が似ているんです。」とおっしゃる通りで、おふたりの元に帰ってきてくれたのでしょう。あの時の悲しみや苦しみを包み込む大きな幸せ・喜び・感動が溢れているように感じました。

そうしているうちに別の沖縄フォトウェディングのお客様がいらっしゃり、バタバタとしながらですが僕はおふたりとの再会、そしてもはや我が子のように感じる双子の赤ちゃんとの初対面を果たせたのでした。

カメラマン冥利

やはり沖縄フォトウェディング・ビーチ挙式・家族写真など写真を撮影するお仕事を僕は誇りに感じています。

パパと赤ちゃん

おふたりの今回の沖縄旅行の目的は私たちに会うことだったそうです。そんな嬉しいことってないですよね。だって本州から沖縄までは決して近いと言えない距離感です。気軽に行こう!なんて思える人はいません。

僕は写真を撮るとき、人と人との関係性を最も大切にします。

パパママと双子の赤ちゃん

2022年の沖縄フォトウェディングでの出来事。そして2024年の双子の赤ちゃんを連れての再会。YさんとAさんに起きている奇跡をそのまま僕たちも感じさせていただき、こうして最初の撮影から2年経った今でも関係性を築けていることを誇りに思います。

こうして公式HPのブログに綴ることに快く快諾いただき本当にありがとうございました。言葉にできないほどの辛い経験をWEB上に記録することを最後まで悩みましたが思い切ってご相談して良かったと改めて感じています。

「写真を撮る」ということには人それぞれストーリーや思いがあり、私たちスタッフはそんなストーリーや思いを託されていることを忘れずに日々写真と向き合いたいと改めて実感することができました。これからもより一層ストーリーや思いに寄り添うことができる写真スタジオを目指して、スタッフ一同頑張ります。

拙い文章ですが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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